日本の気候風土にあったパッシブハウスの設計・コンサルを行います。

HOME > ニュース/シミュレーション・計算/プロジェクト > 第21回 横浜パッシブハウスの材料選び

第21回 横浜パッシブハウスの材料選び

横浜パッシブハウスの設計コンセプトは、国産メーカー材料及び日本で入手出来る海外の優れた資材を活用し、従来のパッシブハウスと比較してコストダウンを図り、誰もが建てられるものを目指した。土地価格が高額で狭い敷地においても建設できるように付加(外張り)断熱材の選択に時間を使った。付加(外張り)断熱材として、木質繊維断熱材やグラスウール、ロックウールを検討したが、壁の熱還流率を0.15W/㎡Kに近づけるにはかなりの厚さを必要とする。
そこで付加(外張り)断熱材として、XPS(押出発砲ポリスチレン)とPF(フェノールフォーム)を検討した。XPS(押出発砲ポリスチレン)は、世界中で使用されており、その物性値はWUFIのMaterial Databaseにある。国産の性能が高いPF(フェノールフォーム 熱伝導率0.021~0.019W/mK)の正確な物性値(WUFI用)はなかった。充填断熱に付加(外張り)断熱をする場合は、素材によっては、壁の中で様々な弊害(結露・カビ・錆び・凍害・腐朽など)が起きる可能性があるので物性値が重要になる。壁構造を検討しているとき、(財)建材試験センターで測定していた国産PF(フェノールフォーム)物性値についてフラウンホーファー建築物理研究所での検証が終わり、そのデータを入手することができた。




EI_14.jpg


WUFIのMaterial DatabaseにあるXPS(押出発砲ポリスチレン)の物性値

WUFI_Yokohama_3.jpg


新しく測定された国産PF(フェノールフォーム)物性値

壁の構成を決めるにあたって、非定常熱湿気同時移動解析プログラム"WUFI(ヴーフィ)"を使ってシミュレーションを行った。外張り断熱だけで、充填断熱を伴わない場合は、壁内における冬季及び夏季の結露・高湿度(カビ・腐朽など)の害は少ないが、パッシブハウスのような断熱性能を求めて充填断熱+付加(外張り)断熱を行う場合は、事前にシミュレーション(計算)を行う必要がある。横浜パッシブハウスでは、様々な壁構成についてシミュレーションを行った。



WUFI_Yokohama_1.jpg


WUFIによるシミュレーション_ダイアログ:Project


WUFI_Yokohama_2.jpg


WUFIによるシミュレーション_壁構成

壁の構成材料をPF(フェノールフォーム)とグラスウール充填と決めた後に、防湿シートの選択を行うためにWUFIを使ってシミュレーションを行った。従来の防湿シート(PEシート)と調湿気密シート(INTELLO)をシミュレーションした。


Ykohama_3.jpg


防湿シート(PEシート)


Ykohama_4.jpg


調湿気密シート(INTELLO)





横浜パッシブハウス北面壁体内の非定常熱湿気同時移動解析 調湿気密シートINTELLO使用(動画)


住宅で使われる建材や断熱材、メンブレン(シート)には、それぞれ異なった物性値があります。設計や施工にあたってそれぞれの物性値を理解して設計や施工を行うことが必要です。


EI_16.jpg


メンブレン(シート)の種類による使い方



非定常熱湿気同時移動解析プログラム"WUFI"は、住宅や様々な建築物において高断熱・高気密化がすすむことにより壁の中で発生する様々な弊害(結露・カビ・錆び・凍害・腐朽など)を事前に予測します。特に、これまで木造住宅の外張り断熱(外断熱)を行ってきたメーカーや工務店、設計士が、外張り断熱+充填断熱を行うことにより、より高断熱・高気密化、パッシブハウスを目指すとき必要な計算(シミュレーション)です。


EI_18.jpg


非定常熱湿気同時移動解析プログラム"WUFI"のパンフレット


  • WUFI Ver5のパンフレット(別ウインドウ:pdf:1.7Mb )

  • 投稿者 日本パッシブハウスセンター :2011年5月14日

    業務内容

    スタッフ

    学識スタッフ

    シミュレーション・計算

    プロジェクト

    協力会社

    パッケージサービス

    組織案内

    お問い合わせ・ご相談

    rss atom

    Yahoo!ブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録


    supported by ホームページリニューアルセンター